家を建てる前の基礎知識2土地編
家を建てようと思ったら、購入する土地を考える
同じ面積でも、家のカタチは土地が決めてしまう。
敷地面積が同じで、見た目も変わらない土地でも、立地によってさまざまな法律が決められているため、建てられる家のカタチは変わってしまいます。
例えば100坪の土地で建ぺい率が80%なら建築面積は最大80坪とれますが、それが60%なら60坪までしか建てられません。
そのほかにも目の前の道路幅次第では2階建てが難しいなど条件があるので、土地は広さだけでなく各種法律を確認する必要があります。
○用途地域
都市計画により建築できる建物の種類を定めた地域のこと。
全部で12種類あり、それぞれで建物の高さや種類などが決められている。
そもそも住宅が建てられない地域もある。
○防火地域
市街地において火災の延焼を防ぐために指定された地域のこと。
主に市街地の中心部や幹線道路沿いのエリアが指定されていて、耐火建築物または準耐火建築物しか建てられない。
○建ぺい率
敷地面積に対する建築面積(通常は1階の床面積)の割合のこと。
日照や通風、防火等のために、建築する建物の建ぺい率は用途地域の種別などにより最高限度が制限されている。
○容積率
敷地面積に対する延べ床面積の割合のこと。用途地域の種別などにより定められた制限か、敷地に接する道路の幅による制限のどちらか厳しい方の数値が適用される。
○道路幅員制限
敷地に接する道路の幅が4m未満の場合、道路の中心線から2mのところが敷地限界線になる。
この敷地限界線より道路側には家や門などの外構を建てることができない。
○道路斜線制限
道路を挟んだ反対側の建物の日照などを確保するための規制。
道路の反対側の境界線から上空に向かって一定勾配で引いた斜線より下に、建物を建てる必要がある。
○安すぎる土地には往々にして裏がある
いい場所に安い土地を見つけたからといってすぐに購入してしまうと、後で思わぬ出費が待っているかもしれません。
安い土地にはそれなりの理由があります。
地盤が軟弱だったり、擁壁(土留め)が必要など、改良に余計な費用がかかる土地があるのです。
そのほか借地権付きの土地や、地主が親子などの共有名義で持っている土地、傾斜地にある土地、私道に上下水道管やガス管を設置しなければならない土地などは、価格が安くなる傾向があります。
土地探しはプロに同行してもらうと事前にこうしたポイントを確認できて安心です。
失敗 |
土地の改良工事に多額の費用が掛かった。
まったく予想していなかったので予算オーバーが半端なかった。
埼玉県在住 41歳・男性
狭小でも北向きでも快適な住まいを造れる
いくら手ごろな値段でも、隣家に囲まれた狭小地や、日の当たらない北向きの土地に家を建てることは躊躇してしまうものです。
しかし、例えば狭小地でも窓の位置や間取りの工夫でプライバシーを守りつつも光を家中に届けることは可能です。
もちろん「土地を先に購入したら結局無理だった」などということも起こり得るので、土地探しが得意な施工会社と一緒に探すのが賢明です。
成功 |
土地が狭かったため、扉をすべて引き戸にしたり、廊下を極力減らしたら意外と広々感じられる家を建てられた。
東京都在住 37歳・男性
地震に強い土地かどうか無料で調べる方法がある
見つけた土地が地震の際に安心できる場所なのかを、無料で調べる方法があります。
それは各自治体が公開しているハザードマップを見ることです。
例えば東京都の世田谷区では想定した地震に対し、どこがどれだけ揺れやすいのかを地図上で色分けして示しています。
そのほか各市区町村によって液状化の恐れや、洪水による浸水、土砂崩れの危険を表示した地図などもあります。
もちろん実際の地震では想定外のことも当然起こり得るので過信は禁物ですが、ハザードマップは土地選びの際の参考になるはずです。
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