家を建てる時のちょっとした工夫

「ちゃぶ台で食事」
スタイルは公団の提案で廃れた


昭和の家庭では当たり前のようにあった居間のちゃぶ台。

しかし1950年代に日本住宅公団(当時)が、食事室を意味する「ダイニングルーム」と台所を意味する「キッチン」を組み合わせた「ダイニングキッチン」という和製英語で、新しい間取りを提案。

欧米への憧れと相まって一気に人気の間取りとなりました。

キッチンのすぐそばのテーブルで食事をするというスタイルが次第に定着していき、ちゃぶ台はやがて姿を消すことになったのです。

子どもは外より家の中で事故に遭う


2015年の14歳以下の死亡事故で比較してみると、交通事故で亡くなったのが102人に対して、浴槽内への転落や誤飲などによる家庭内での不慮の事故では158人が亡くなっています。
つまり、子どもにとっては外より家の中に危険が潜んでいるというわけです。

例えばベビーゲートを備えやすいキッチンの間取りにしたり、階段に踊り場を設けたりするなど、住宅の建て方の工夫でこうした危険を減らすことができます。

自然を制する者が豊かな暮らしを手に入れる


高気密・高断熱化によって効率的に冷暖房機器を使える住宅が増えている中、最近はさらに一歩進んだ工夫を取り入れる例も。

例えば、太陽の光や風を取り込みやすい間取りの工夫や、落葉樹で夏だけ日差しを遮るなど植樹をして、自然の力をうまく活用した暮らしの提案をしている施工会社もあります。

冷暖房費を節約できるだけでなく、毎日自然の光や風を感じながら心地よい暮らしを手に入れることも目的としています。

質のよい睡眠には東向きの寝室が理想


人間は起床後に太陽の光を浴びて体内時計をリセットすると指摘しています。

さらにリセットの15~16時間後に眠気が表れるため「起床後なるべく早く太陽の光を浴びることが望ましい」という研究結果も。
ということは、寝室は東向きが理想的といえそうです。

東向きが難しい場合は調光機能付きの照明でも代用が可能。

人生の約3分の1を過ごすことになる寝室、快眠環境にはこだわりたいものです。

熱中症になった4割以上の人は家の中にいた

2015年の6月から9月の間に熱中症で緊急搬送された4702人のうち、43・1%にあたる2026人が「住宅等居住場所」、つまり家の中だったそう。

道路等の1192人、公園・運動場等の384人と比べ、家の中の方が危険であるという結果になっていたのです。

夏の日差しで暑くならないよう窓の位置を考えたり、湿度が高くならないよう風通しをよくするなど、家づくりでも工夫が必要となっています。

吹き抜けやリビング階段があっても

熱効率を高められる

吹き抜けやリビング内に階段を設けるリビング階段は、開放感があるので人気が高い設備です。

一方で、どちらも冬は1階で暖めた空気が2階へ抜けていき、夏は熱気が2階にたまりやすいなど、冷暖房の効率が悪くなりがちです。

しかし家の断熱性能を高めたり、全館空調を導入したり、シーリングファンを活用することで、そうしたデメリットを解消することができるでしょう。

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